数年ほど前から、家の中にいると気分が悪くなったり、アレルギーのような症状が出る「シックハウス症候群」や「化学物質過敏症」で健康を害する人が急増していることが、新聞等で取り上げられるようになりました。
 このため、国の方では、急遽4省庁(建設、通産、厚生、林野)による「健康住宅研究会」を設置して、ガイドライン作りを進めております。
 現在の住宅は、省エネルギーのための高気密化、高断熱化を目的として建設されておりますが、建材から発生するホルムアルデヒド、揮発性有機化合物質、有機リン化化合物や白アリの駆除剤が室内で濃度が高くなることが、大きな原因と言われております。
 私どもでは、これらの問題を少しでも解決し、健康生活の環境作りに役立てるため、塗料化の研究を重ねてまいりました。その結果、優れた自然の素材を科学的に分析し、木炭の持つ、多くの機能を十分発揮する塗料を実現するに至りました。


 木炭を塗剤として利用する研究は今までも進められていましたが、市場に出されている樹脂等に混入すると、木炭と空気が遮断されるため、機能が発揮されなかったり、また、木炭がうまく分散混合されないため、塗料化は無理とされてきました。
 そこで通気性と透湿性が抜群に優れる、新たに開発された、環境にも優しい高分子系樹脂に、特別に精製した木炭(備長炭)の粉末と、天然材の青森ヒバより抽出した、ヒノキチオールが含有されたヒバ製油を配合し、抗菌性と害虫防御性を高めて塗料化しました。